見開き広告。
ある日、朝日新聞朝刊版に見開き広告を見つけた。
この方。
新谷 弘実(しんや ひろみ)
医学博士(HIROMI SHINYA,M.D.)
アルバート・アインシュタイン医科大学外科教授
ベス・イスラエル病院胃腸内視鏡室部長
スティング、ダスティン・ホフマンなどのハリウッドセレブをはじめ。レーガン元大統領、世界的企業トップの専任医師といった世界各国のVIPから信頼されている外科医。 35万人以上の胃腸を診察し、膨大な臨床経験を基にした『予防医学』の世界的権威として活躍中。 著書『病気にならない行き方』は、100万部を越す大ベストセラー。
出典元:biozyma.com
「新谷酵素」の見開き広告ページだ。
この書籍シリーズで有名な新谷博士。
著名な医学博士であられる。
英語の諺で「あなたの身体は食べ物次第」という言葉がある。
この言葉の持つ意味を世界で一番重視しているドクターと言っても過言ではない。
新聞広告では、販売累計200万個と大きな見出しで謳う。
サイト(LP)では、販売累計300万個とこれまた大見出しで謳う。
200万個だろうが300万個でも一向に構わない。
新谷先生の開発した「新谷酵素」はすばらしいと思う。
(*あくまでも体感に基づく私感である)
ただし、著者の立場はあくまでも「中庸」である。
中庸であるからこそ、少し辛口のコメントでも記そう。
著者が甚だ残念に思うところ。
大人の事情があるにせよ、なんともイタい。
安っぽい?嘘っぽい?健康食品レベルと感じるほどの表現だ。
著名な映画主演俳優が、映画の宣伝のためにバラエティ番組に
おちゃらけで出てくるくらいの感じがしてならない。レベルとしてね。
広告手法も訴求方法も殆ど踏襲している。(どれもこれも同じ!)
チープなマニュアルの空欄を差し替えて埋めただけの仕上げ。
01:お客様の声の羅列。
02:破格の安さ。
03:新谷博士のプロフィール。
以上。
非常にがっかりした。
懸念するところはズバリ。
「酵素はカラダにいい=健康」という、
ざっくり過ぎる程の固定観念だけを植え付けることに通じている。
おとなしい煽り広告。
新谷酵素ならではの、ロジカルな部分が一切記されていない。
「納得と共感」する箇所がひとつもないのだ。
すばらしい商品なのに、そのロジックを伝えない?
「酵素=健康」というフレームだけが残ることで、
添加物たっぷりで、不活性酵素をコーティングした酵素まがいものが
カラダにいい酵素!として誤認され、売られていくことになるのだから。
「なんちゃって酵素」販売業者にすれば、ありがたい話でもある。
本物の酵素と、まがい物の酵素とでは、間逆の効果になるということ。
(*素人ページなので、敢えて効果と称す)
酵素まがいものを助長することにつながると・・・・懸念しているだけなのだ。
誤解のないよう、念のため再度記しておく。
「新谷酵素」のことを指して「まがいもの」と述べているのではない。
新谷酵素はすばらしいと著者も感じているのだから。
大人の事情。
著名な博士や研究者の周りに群がる構造はすさまじい。
そこで登場するのが、通販会社や広告会社なのだ。
いかに差別化をはかり、訴求するかに注力する。
「言葉のマジック」がコピーとして。
「活きた酵素」などという、
間違いやすい言葉として広く使われてしまうのだ。
なんちゃって酵素との差別化を図るためのロジックではあるが、
一般に残るフレームとしては、
先述した、「酵素=健康」という大枠だが残ってしまい
言葉だけのイメージが伝播してしまうのだ。
新谷博士がすべてを監理監修することなどは到底できない。
医学博士のプロとしての新谷博士。
販売主としての通販会社。
広告・販促としての広告マン。
それぞれの立ち居地での分担だから仕方の無いことかもしれない。
新谷博士が表現まで関知していれば、こんな表現にはならなったはずだ。
間違った情報は数多溢れている。
一人歩きする情報は、無責任すぎる。
いいものが売れるのではない。
売り方を心得た表現だからこそ、売れるのが現状。
本当に良い情報とは、
なかなか表に出てくることは少ない。
煽られすぎないように。
真価を見極めるのは自分自身でしかありえないのだから。
無価値な商品を選択しないだけの「目力」が必要な時代かもしれない。
「本質と真価」。
しっかりとした「目力」をもっていますか?
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